パソコンやスマートフォンの普及など、IT技術は日々進化して人々の生活に大きな影響を与えている。インターネットを介して買い物をしたり知り合いと交流したり、多くのメリットが生まれた反面、これを利用して悪さを企む人も一定数出てきている。セキュリティの穴を突いて外部から侵入して個人情報を抜き取ったりクレジットを不正利用したりと、こうしたセキュリティ事故で大きな被害が出るケースも少なくはない。企業のシステムやサービスがこのような事態となった場合は、ユーザーからの信頼を失い社会的地位も脅かされかねない。そのために、セキュリティの安全を保証するセキュリティエンジニアの存在は必要不可欠なのである。
セキュリティエンジニアは、自社のネットワークやシステムが外部の危機に晒されないよう、脆弱性を見つけ出して対策を施すのが主な仕事内容である。仕事内容自体はシステムエンジニアと似通っている部分もあるが、セキュリティに配慮した考え方を前提としてシステム開発にあたるのがセキュリティエンジニアである。特に、システムのアップデートや不具合がないかを監視する保守運用の業務は、エンジニア未経験者も入りやすい仕事をされているため、興味がある人は目指してみるとよいだろう。セキュリティエンジニアが持つセキュリティのスキルは専門性が高いものになるため、他の職種では替えが効かない仕事ができる。そのため、企業のサーバーやシステムは自分が守っているんだという強い責任感と同時に大きなやりがいも得られる職種となるだろう。